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突き方の新旧

現在の突き方は、突き込むような感じで引き(冴え)が弱く感じるものが多い。
拳から肘までを「棒のようにして突く」イメージがある。見た目にも衝撃も、突きに重みを感じる。だが、この突き方は鉤突の突き方として学んだ記憶がある。
昔の突き方は、ポンと軽く当てるイメージだった。見た目はすごく軽いが、深さは充分にある。
それが、胴やミットを突くことを多くやっていると、思いっきり突きたくなる衝動に駆られ、現在のような突き方に変わってきたのではないか。だから、着胴の意味が変わってきたのではないかと思う。
簡単に例えると、昔の突きは「すぐ突き」で、今の突き方は「ちょく突き」だ。
基本稽古の号令で、昔は「上段すぐ突き」と言っていた。現在は「上段ちょく突き」と言っているのがほとんどのようだ。これも、突き方を変えた原因なのだろう。

今までに、突き方を注意された時の言葉・・・・

小指側からの3本の拳頭を使う。(または、掌拳)
・カナヅチで釘を打つように突く。
・スナップで突く。
・突き上げるように突く。
・拳で以って、身を当てる。
・肘から送る。(腕のみの話)
・突きの間合は、肘が届く距離。
・スーッと、近づいて突く。
・(直ぐ)突きは、拳の質量で突く。
・振子をする。
・膝を絞る。
・腰を落とし過ぎるな。
・腕が伸びきる前に引く。
・どの間合からでも引けるように。
・当てる瞬間に、拳を握りこむ。
・引きは素早く。(冴えを鋭く)
・音がした時(当てた瞬間)には、胸元に戻っているように。
・相手を後ろに飛ばさず、手前に落とすように。
・ポンと軽く突く。
・猫のように柔らかく。
・開祖は体は大きいのに、動きは小さかった。
・開祖の突きは、見ていて軽かった。

他にもあったと思うが、記憶にあることだけでもこんなにある。
しかし、私の中でこれ等はバラバラ(いくつかのグループ)で存在していた。
たった一言のアドバイスで、これらの全て繋がった。
「『掌拳で突く』ようなイメージで突いてごらん。」
ただ、この一言で・・・。


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Ⅱ.剛法」カテゴリの記事

コメント

30年位前の事を思い出しています。
たしかに”直ぐ突き”(すぐづき)といっていましたね。
60周年記念大会で、合田先生が舞台で下受突を指導されましたね。
そのときは正に直ぐ突きでした。
それも連打連打のイメージでしたね?
軽い様な突きでしたが、全身で・・・当身・・・の感がありました。
実はこの大会の月の武専の出張講師に合田先生が来られたっぷり指導を受けました。(なかなか身にはつきませんでしたが!?)
追加:左右の法形演錬の重要性を話されておりました。

投稿: トミー拳 | 2010年1月21日 (木) 13時30分

>トミー拳さま

今でも読本で基本攻技には「すぐ突き」と表記されてますが、基本演錬の時には「ちょく突き」と言いますよね。
60周年記念大会では、飛行機の時間があったのでセレモニーや閉会式はほとんど見てないんですよ。
でも、武専で見た時には、そのような突きをされてた記憶があります。

昨日、道場の稽古納だったので、年が明けたら「すぐ突き」というように統一したいと思ってます。
これで技術の底上げが図れればと願います。

投稿: まんじ丸 | 2010年1月21日 (木) 14時03分

佐世保のS先生から聞いた話、かつS先生ご自身も実験した話を一つ。
家庭用の体重計を横に二つ並べ、それに左右それぞれの足を乗せる。
そしておもむろに体重をかける~踏み込むと、体重計の針はどうなるか?
直観(感)的には、針はプラスの方向に動きそうだが、あにはからんや、マイナスに動く。つまり、踏み込むことに
より、力(これは推進力か揚力か・・・)が生まれるとのこと。
この時拳とうまく連動させれば、踏み込むことにより突きのパワーが増大するというのです。
私も某総合病院の大型体重計でヒマつぶしにフンと踏み込んだところ、確かに数値がマイナスになりました。
膝を抜くとは、とりも直さず地中に向かって力を入れることではと思っています。そして、その反作用で拳・突きに威力が増すことになるのだと思っております。


>「『掌拳で突く』ようなイメージで突いてごらん。」

これと同じ内容のことがものの本に書いてあったんですよ~。
くやしいな~。思い出せない!と、言うわけで数日間ページをめくっていたんですが見つかりません。もし見つかったら紹介しますね。
少林寺の本ではなかったです。しかし、極めればどの武道も一緒なんですね。
「分け登る 道の麓は違えども 同じ高嶺の 月(突き?!)を見るかは」

投稿: 万年○拳士 | 2010年1月21日 (木) 14時06分

>万年○拳士さん

「動」とは「重力」と書きますね。
重力があるから人は動けるし、突き蹴りに効果があり、投げもできる。
無重力では、突き蹴りも投げも効果はありませんからね。
だから、重力を使うことが一番大切なのだと思っています。
では、重力を使うとはどういうことかというと、重心の使い方と作用・反作用を利用することだと思っています。
私が中高生や一般には、「地球と仲良くなろう」と言ってます。

あと、私の尊敬する先輩の言葉を借りると・・・
「重い」と「沈む」は違う。「軽い」と「浮く」も違う。
「重いのは拙いが、沈むのは良い。軽いのは拙いが、浮くのは良い。」
ということですね。

投稿: まんじ丸 | 2010年1月21日 (木) 14時08分

>重力を使うことが一番大切なのだと思っています。

毎度、毎度の受け売りですいません。(今後、「ウケウリ拳士」「パクリ拳士」と名を改めようかしらん・・・)

 同じ内容を見つけましたので紹介します。
「武術の達人たちが発見した、身体的な「力」の原動力とは実は「重力」なのです。武施術の達人たちは、長期間の生命がけの鍛錬によって、人間本来の「力」とは「重力」抵抗しない「重力」と強調しながら身体運動で発揮されるものであることを体験を通して会得していったのです・・・」(以下、長くなるので省略、島田明徳著「『脱力』の極意はすべてに通ず」BABジャパン、より抜粋)

なるほど、天が万人万物に平等に与えたもうたもの・・・
「時間」だけかと思ったら「重力(G)」もだったんですねえ・・・再び、目からウロコ!

投稿: 万年○拳士 | 2010年1月21日 (木) 14時09分

>万年○拳士さん

毎度いろいろな書物からの引用して補足いただき、ありがとうございます。
今後も、いろいろなことを教えて下さい。

投稿: まんじ丸 | 2010年1月21日 (木) 14時10分

こんにちは。
こちらには初めて書かせて頂きます。

拳の当てる位置について、以前中野先生から以下のように伺った事があります。

①上段は場合によっては、人差し指・中指側を当てる。
②中段は中指以下3指にて当てる。

①は多分、部位によるものと思われます。

また、中野先生の拳はやや中指が出ています。
一本拳のようなニュアンスでしょうか。
それと、小指をぐっと握りこんでいるので、私の目にはドラえもんに見えました。
蛇足ですが、足も足刀部分(小指側)がボッコリ腫れて(?)います。
つま先・踵を揃えると、まん丸になります。
どうすればあんな足になるのか、未だに不思議です。
スミマセン、長くなりました。

またこのブログで勉強させていただきますので、宜しくお願いします。

投稿: カメ | 2010年1月21日 (木) 14時10分

「千本突き」私感・私観

千本突き、というとどんなイメージを思い浮かべるでしょうか?
フルコン系が灼熱の太陽の下、大海原に向かって横一列に並び行っている姿かな?
その目的は、大方の人が
 ① 気力(ド根性)の養成
 ② 体力増進
 ③ 身体に技(突き)を覚え込ませること
と思います。実際、私もそう思っていました。
 しかし、ふと思ったのです。

 そもそも千とは文字どおり千回の意味ではなく、数が多いの意味があります。
 ~例えば、江戸八百八町、ウソ八百、白髪三千丈、ツルは千年・カメは万年(ツルが 千年も生きるわけない!)

 だから数多く行うことの総称として千本・・・という表現が生まれたのではないか
千本突きに限らず、繰り返し行うことは、納得のいく一本を得るための手段なのではないか、と。
みなさんも、何気なく行った突き、あるいは蹴り、さらには投げ技でも自分で驚くほどの威力や効果的な技を発揮したご経験が必ずあると思います。

 それを再現するために千本突き(この場合、ズンッと重みのある、あるいはスパーンと抜けるような突き)があるのではないか。

 例えば書道家や陶芸家が何度も書いたり、焼いたりします。そうしてようやく納得の行く一つの作品が生まれます。

千本突きも然り。納得の行く一本を得るために。だから、私のような凡人は一万回、百万回やっても納得する一本は生まれないだろうし、天才と呼ばれる人はほんの数回行っただけで、体現できるかもしれない。

 普通の人は成功率が一万回のうち一回。千回のうち一回、・・・百回、十回に一回、そのうち成功率百パーセントとなるかも知れない。

 無尽の砂や石ころ(試行錯誤)の中からたった一粒の砂金(納得行く突き)をえるための手段が千本突きではないか、と考える今日この頃です。

投稿: 万年○拳士 | 2010年1月21日 (木) 14時13分

すぐ突きと直突きって違うのですか?。
すぐ突きは構えた状態から肘を後ろに引かず、腰と肩のひねり、拳を捻らずに直線に突きだす突きだと理解しておりますが、直突きの中にそのすが突きがあったり、捻突きがあるものだと考えておりました。

投稿: ジンジン | 2015年2月 8日 (日) 12時42分

拳の突く部位ですが、小指、中指 、人差指で突くと、小指を痛めてしまったり、骨折をする場合もあります。
ですから縦拳では中指、薬指を当てるようにし、横拳では中指、人差指を当てるようにするのでは、ないでしょうか。
実際に顔に当てて見るとよくわかると思います。(なかなか出来ないとおもいますが)

投稿: ジンジン | 2015年2月 8日 (日) 13時11分

ジンジンさん

数年も放置していたブログにコメントいただき、ありがとうございます。

「直(す)ぐ突き」を「直(ちょく)突き」と言う人が増えたことで、意図が伝わらなくなったんだろうと思っております。

私は、普段から当て止めや触れ止めを意識してまして、中指と薬指で当てることが多いです。
でも、それは攻者としての突きの場合であったり、間合いが離れた場合です。
守者として近間で反撃する場合は、掌拳で打つような突き方になります。

私が学んだ突き方は、師匠が山門にいた頃に、開祖の突き方を見たり喰らったりした印象と、
古参の先生にそのように指導されてたものを教えて頂いたものです。

投稿: まんじ丸 | 2015年2月 9日 (月) 11時09分

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